米国 Apple の「Siri」に対抗するために、米国 Microsoft (MS)が選んだのは彼女、「Cortana(コルタナ)」だった。MS の開発者向けイベント「Build」で、スマートフォン、タブレット向け OS「Windows Phone」向け音声アシスタントとして正式発表があった。

イメージ
コルタナ

コルタナは、MS の人気ゲーム「HALO」で活躍する英知にあふれた人工知能(AI)にちなんで名づけられた。MS の検索エンジン「Bing」の技術を使ってユーザーの生活を支援する機能で、近日中に米国でベータ版を開始し、2014年後半に米国、英国、中国で正式版を導入。2015年にはほかの国々にも拡大する。

コルタナ はBingの技術を利用している。

スマートフォンやタブレットでコルタナを起動すると、彼女はまずユーザーの名前や食べ物の趣味、好みの映画などを把握するための基本的な質問をする。さらに時間が経つにつれ、コルタナはユーザーの行動を観察し、学習し、自信を持ってさまざまな提案をするようになる。

ユーザーの好みを学習していく
ユーザーの好み、行動を学習していく

コルタナは例えばユーザーが航空会社から受け取ったフライト情報の確認メールから出発地や目的地、便名などを読み取り、後になって予定を忘れないよう通知してくれる。航空便に遅れがないかどうかも教えるほか、空港の地図なども提示してくれる。

ほかにもゴミ出しの日を思い出させたり、自然な言葉で尋ねるだけで明日の天気を詳しく表示したりと細やかにユーザーを手助けする。 iPhone、iPad における Siri、あるいは Android スマートフォン、タブレットにおける「Google Now」の役割を果たす。

MS は併せて、Windows Phone などをスマートフォン、タブレットに無料で搭載できるようにする新方針も打ち出している。市場での存在感は薄い 同 OS だが今後は変化が起きるかもしれない。