デザイン瓜二つ?キングジム「ポータブック」と川崎和男氏「MindTop」
類似の指摘がある2つのデザイン

文具のキングジムがこのほど発表したノートPC「ポータブックXMC10」が、デザインディレクターの川崎和男氏が過去に手掛けた「MindTop」によく似ているという話題が、インターネット上で広まっている。

ポータブックは、小さく折りたためるのが特徴。キーボードが左右に分かれ、弧を描きながらスライドして2つにたためる変形式の「スライドアークキーボード」を採用している。

左右に分かれて折りたためるキーボード
左右に分かれて折りたためるキーボード

一方、川崎和男氏が手掛けたMindTopも、写真を見る限り似た構造だ。

写真を見る限り似た構造
写真を見る限り似た構造

川崎氏のFacebookでのコメントによると1988年に手掛け、1989年にApple(アップル)本社で検討したデザインという。今回の件は著作権上の問題があるのではないかとも指摘している。

ちなみに日本の著作権法では、工業デザインについても意匠権に加え著作権の保護を与える場合はある。なお、川崎氏は意匠権についてはMindTopを開発してすぐ登録し、20年間保有していたとのこと。

川崎氏は次のようなコメントを寄せている。「デザインの模倣について安易に考える風潮を危惧する。既存のデザインを十分に調査したうえで製品化の前に相談して欲しかった」

すでに、Internet Watchなどのニュースサイトがこの話題を取り上げ、TwitterやFacebookなどでも議論が起きている。

キングジムに問い合わせたところ、報道などについては把握しており、事実関係を確認中とのこと。

【追記 2015/12/11 11:10】

キングジムは次のようなコメントを寄せた。「ポータブックのデザインに関して本製品は特許・意匠・著作権上問題ないこと確認済みであり、川崎氏がデザインされたMindTopを模倣したものではない」

議論の的になっている「工業デザインの著作権」も含めて、製品に問題はないという見解を明示した形だ。