TSUTAYA で印刷書籍を買うと、同じ作品の電子書籍を無料または割引価格で入手できるサービス「AirBook」が年内をめどに始まる。TSUTAYA を傘下に置くカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)と、凸版印刷が出資する電子書籍配信サービス会社 BookLive が業務提携する。

TSUTAYA、紙の本を買うとその電子書籍版も入手できるサービスを年内めどに開始
TSUTAYA と BookLive! が連携する

印刷書籍と電子書籍のセット展開という取り組みは日本でも小規模ながら幾度か試みがあったが、今回は大規模なものになりそうだ。

TSUTAYA というと、DVD/CD レンタルの印象があるが、書店機能を持つ店舗も多い。新サービスの AirBook ではそうした店で本を買う際に、ポイントカード「Tカード」を呈示すると、購入後すぐに、電子書籍配信サービス「BookLive!」で同じ作品を入手できる。

Amazon.co.jp の「Kindle ストア」などに比べると影の薄い BookLive! だが、iPhone、Android 向けアプリケーションのほかに、Windows PC 向けアプリも使えるのは魅力だ。あまり知られていないが「Lideo」という電子ペーパーを採用した専用端末もある。

なお、TSUTAYA と BookLive! の提携はこれにとどまらない。例えば、TSUTAYA で印刷書籍を注文すると、届くまでのあいだ電子書籍を無料で読める「FastRead」、TSUTAYA で DVD、CD、ゲーム、キャラクターグッズなどをレンタル、購入すると、関連する電子書籍が無料または割引価格で購入できる「TSUTAYA360」なども始まる。また TSUTAYA 店頭の検索機で電子書籍を探し、レジで購入手続ができるようになる。

さらに、BookLive! で電子書籍を購入すると T ポイントが貯まる。カフェ機能のある TSUTAYA の店舗では公衆無線 LAN(Wi-Fi)を利用してコーヒーを飲みながら、BookLive! の電子書籍を読めるという。

このほか、BookLive! で買った電子書籍と TSUTAYA で購入した印刷書籍の情報を一元管理できるサービスも利用可能になるとか。