「今日からテストは、紙ではなくタブレットで行います」と、近々学校で先生がいう日が来そうだ。

大日本印刷(DNP)が、学校の授業で使用する紙の小テストをタブレット端末用教材にできる、「DNP 学校向けデジタルテストシステム」を開発した。

教師の多くが、小テストを Microsoft の「Word」(ワード)で作成しているため、DNP では日本マイクロソフトと連携、Word で作った小テストをタブレット端末用のデジタルテストに変換できるようにしたそうだ。

DNP が開発したシステムでは、タブレット端末上でテストを行い、解答までのプロセスを把握、テスト結果も簡単に集計できる。自動採点が難しい記述問題も、教師による採点機能を持たせることで、解答プロセスから生徒の理解度を把握できるようにした。また、日々の学習状況をデータとして管理できるため、学習状況に基づいて生徒を評価できるという。

このシステムは、福岡県の県立高校で採用が決定したほか、全国十数校の公立小・中学校で、導入を想定した実証実験を3月に開始する。

実験用の教材は、教師が自作した小テストのほか、啓林館(啓林館 DB)、数研出版、教育出版など複数の教材会社が、システムに対応した小テスト教材を提供する。また、自治体が保有する独自教材も実験に使用し、各自治体の児童や生徒の学力傾向も把握する計画。

ワードで作成した小テストにタブレットで解答、採点―DNP が日本マイクロソフトと連携
紙のテスト教材とシステムを活用したテスト