人工知能学会は、物議をかもした学会誌「人工知能」の表紙をめぐる特集記事を Web サイト上で公開した。併せて同誌を Amazon.co.jp で販売開始した。

人工知能学会の学会誌は2014年1月号からタイトルを現在のものに変え、表紙も堅苦しいイメージをぬぐいさるような女性型ロボットのイラストを採用した。

ところが「ロボットが女性型をしている」「それが掃除をしている」「ケーブルでつながれている」などのデザインが、女性蔑視であるといった激しい批判がソーシャルメディアで持ち上がった。

同学会はこれに対し、不快な思いをした人に謝罪するとともに、表紙を採用した意図を説明した。

今回はさらに表紙に関する特集記事を誌面に掲載し、 Web サイトで読めるようにした。擬人化という表現手法そのものから、フェミニズムやジェンダーの視点、そして議論の中心となった Twitter における発言の分析など、ぶつけられた批判の多くを正面から受け止めた内容だ。

これに加え Amazon.co.jp を通じて学会誌を販売開始し、研究者以外も簡単に購読できるようにしたことも目を引く。すでに3月号の表紙が閲覧できるようになっている。

女性ロボットの絵は差別?人工知能学会、表紙問題で特集を公開、Amazon.co.jp で学会誌の一般販売も
Amazon.co.jp では 3月号の表紙も閲覧できる