米国 Amazon.com は、音声で呼びかけるだけで映画やドラマなどを検索し、大画面テレビでストリーミング視聴できるSTB(セットトップボックス)「Fire TV」 を発表した。米国での価格は99ドル(約1万円)。日本の Amazon.co.jp では販売していない。

テレビに声で呼びかけて番組を検索、視聴できる Amazon.com「Fire TV」
Fire TV


無線 LAN (Wi-Fi)機能を備えた STB で、HDMI ケーブルでテレビに接続すると、さまざまなインターネットサービスから映画やテレビ番組を探し、レンタル、購入できる。1080p HD の高解像度と Dolby Digital Plus のサラウンドに対応している。

こうした製品はすでにいくつもあるが、Fire TV の特徴は音声による検索機能だ。映画やテレビ番組の題名、出演俳優、監督などの名前を付属のリモコンに呼び掛けるだけで関連する作品を探せる。これは 米国 Apple の 「Apple TV」 や、米国 Google の「Chromecast」にもない機能だと、Amazon.com はわざわざ比較表を作って宣伝している。

Amazon.com による強気な比較表
Amazon.com による強気な比較表

さらに CPU は クアッドコア Qualcomm Krait 300(1.7GHz)を採用し、Apple TV や Chromecast の「3倍の性能」があるという。メモリー容量は 2GB で、これは Apple TV や Chromecast の「4倍の性能」だとうたっている。ユーザーの選びそうな動画を先回りして読み込み、再生までの待ち時間を減らす ASAP 機能もある。

Amazon.com の「Prime Instant Video」をはじめ、「Netflix」「Hulu Plus」「WatchESPN」「YouTube」といった動画配信サービスに対応している。

またクラウドサービス「Amazon Cloud Drive」保存した写真や音楽を再生したり、ネットラジオの「Pandora」「iHeartRadio」「TuneIn」の番組を聴いたり、「VEVO」のミュージッククリップを視聴することも可能だ。

これに加え「Minecraft-Pocket Edition」をはじめ100種類以上のゲームを遊べる。付属のリモコンまたは専用アプリケーション、別売のゲームコントローラが利用できる。今後数千のタイトルを遊べるようにするという。これが好評を博せば、Steam Machine 陣営にとっては考慮すべき事態になるかもしれない。