宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、12月1日13時22分43秒に打ち上げる予定の小惑星探査機「はやぶさ2(Hayabusa2)」について、打ち上げ前後のようすやロケットからの分離までの模様を種子島宇宙センターから生中継する。ライブ映像は JAXA の Web サイトのほか、YouTube および USTREAM の JAXA 公式ページで視聴可能。また、ドワンゴの「ニコニコ生放送」などのインターネット配信サービスでも見られる。

「はやぶさ2」打ち上げを生中継で応援しよう、お帰りなさいは6年後
JAXA が「はやぶさ2」の打ち上げを生中継
(出典:JAXA)

はやぶさ2は、地球と火星のあいだの軌道を周回する小惑星「1999 JU3」に着陸し、人工クレーターを作るなどして物質サンプルを採取し、地球への帰還/サンプル リターンを目指す小惑星探査ミッション衛星。目標天体の 1999JU3 は、先代機「はやぶさ」が無事に物質サンプルを持ち帰った小惑星「イトカワ」(S 型小惑星)と異なる種類の C 型小惑星。表面物質には有機物や含水鉱物が多く存在し、太陽系が誕生したころの状態を保っていると考えられるそうだ。地球帰還時期は、打ち上げから約6年後にあたる2020年の予定。

はやぶさ2を打ち上げるのは、日本の主力ロケット「H-IIA」の26号機「H-IIA・F26」。種子島宇宙センター大型ロケット発射場から12月1日13時22分43秒に打ち上げる予定。当初計画の打ち上げは11月30日の予定だったが、天候を理由に延期された。H-IIA ロケットは打上げ能力に余裕があることから、小型副ペイロードを使って小型副衛星3基の軌道投入も合わせて行う。

JAXA の生中継は、はやぶさ2打ち上げ前後の時間帯に行う第1部と、H-IIA ロケットからのはやぶさ2を分離する前後の第2部という2部構成。放送の主な内容とスケジュールは以下の通り。ただし、小型副衛星の分離は放送しない予定だ。

【第1部:12時25分〜13時40分ごろ】
・はやぶさ2 の紹介や準備状況の VTR など
・相乗り小型副ペイロードの紹介
・打ち上げシーン

【第2部:14時55分ごろ〜15時25分ごろ】
・はやぶさ2の分離

ニコニコ生放送の中継も以下の2部構成。

・【第1部】小惑星探査機「はやぶさ2」/H-IIAロケット26号機 打ち上げ生中継(12時25分開演)
・【第2部】小惑星探査機「はやぶさ2」/H-IIAロケットからの分離 生中継(14時55分開演)

このほかにも、全国各地で打ち上げ中継のパブリックビューイングが行われたり、複数のケーブルテレビ局が中継番組を放送したりする。詳細については、JAXA の Web サイトで確認されたい。

パブリックビューイング会場一覧 (出典:JAXA)
パブリックビューイング会場一覧
(出典:JAXA)

なお、はやぶさ2の「オフィシャルサポーター」には、子どもに人気のテレビアニメーション番組「妖怪ウォッチ」の映画版「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」(12月20日公開予定)が就任している。

はやぶさ2オフィシャルサポーターは「妖怪ウォッチ」 「妖怪ウォッチ」を代表して駆けつけた「ジバニャン」(もちろん左)
はやぶさ2オフィシャルサポーターは「妖怪ウォッチ」
「妖怪ウォッチ」を代表して駆けつけた「ジバニャン」(もちろん左)