Humane「Ai Pin」を正式発表

Humaneは、正式に「Ai Pin」を発表しました。着用者の襟に取り付けられ、オンボードカメラを通じてデータを収集する小型デバイス。QualcommチップとAIによって動作し、最終的にはスマートフォンに置き換えられることを目指しています。11月16日よりアメリカで注文可能となります。

画面なしでタッチパッドとジェスチャーに対応

Ai Pinはスクリーンがなく、代わりにタッチパッドとジェスチャーに反応。T-Mobileの上に構築されたHumaneブランドのワイヤレスネットワークを利用して、スマートフォンに接続せずに動作します。特筆すべきは、ユーザーの手のひらにテキストを投影するLaser Ink Displayを組み込んでいること。デバイスはCosmosオペレーティングシステムで動作し、専用のAIフレームワークであるAi Busが組み込まれています。

ユニークなデザインとプライバシー対策

Ai Pinは、メインコンピューターとバッテリーブースターから成る独自の2ピースデザインを誇り、電源のホットスワップを可能にして中断なく使用できます。録画中はプライバシーの懸念に対応するために「Trust Light」を搭載。デバイスはユーザーの関与時にのみアクティブになり、常に聞き取りや録音は行いません。HumaneはMicrosoftとOpenAIとの協力を強調し、強力なAIモデルとプラットフォームへのアクセスを提供しています。

月額24ドル 初期価格699ドル

デバイスのカスタマイズは、Humane.centerサービスを使用してデバイス外で行うことができ、データの管理の中央ハブとして機能します。月額のサブスクリプション費用は24ドルで、デバイスの初期価格は699ドルです。

多彩な機能と音楽ストリーミングサービスの提携

Humaneは、リアルタイム翻訳や食べ物の認識などの機能を紹介。最初のソフトウェアパートナーは音楽ストリーミングサービスのTidalで、AI駆動の音楽体験を提供します。Humaneの創業者である元Appleの従業員たちは、他のデバイスの画面中心のアプローチとは対照的に、「アンビエントコンピューティング」と呼ばれる彼らのビジョンを打ち出しています。

高まる期待感と将来性

Humaneのローンチは、Project Ginger（セグウェイ）の期待感に匹敵するほどの大きな期待感を呼び起こしています。Bethany BongiornoとImran Chaudhriを含む創業者たちのAppleとの深いつながりが、この高い期待感の理由の一つ。Humaneは2億3000万ドルの資金調達を行い、OpenAIのCEOであるSam Altmanが最大の株主となっています。

Ai Pinは、生成型AIを実際の製品に組み込む傾向が拡大していることを反映していますが、スマートフォンを超える成功となるかはまだ不確実です。