Twitter と連携し、自分の好みに合った画面や操作感でツイートをしたり友達の発言を一覧したりできる「サードパーティクライアント」。その一部でサービスをうまく利用できない問題が発生している。本家 Twitter が機能に制限をかけているらしい。

Twitter、また協力サービスへの締め付けを強化か、OpenTween などの投稿制限
OpenTween の開発者がユーザーに案内した注意喚起

サービスをうまく利用できない状態になったと日本のユーザーのあいだで声が上がっているのは、「OpenTween」「びよんったー」「Twitcle」「MoonStrike」「tweecha」などだ。ツイートやリツイート、お気に入りといった操作ができない、といった報告が出ている。

一部の開発者の推測によると、こうしたサービスを使って大量にツイートした人がいたため、Twitter が問題視したのではないかという。しかし事前の警告なしに機能制限がかかったことで、ユーザーにも開発者にも混乱が広がっている。

問い合わせを送った開発者に対する Twitter の返答もかなり厳しいもののようだ。

もっともこのような傾向は今に始まったことではない。Twitter は徐々にサードパーティクライアントを締め付けてきた。例えば1つのサービスにつき原則10万人までしか使えないようにする、といった措置などだ。

Twitter は収益のため公式の広告投稿を強化する一方、勝手に大量の広告などを垂れ流す「迷惑投稿(スパム)」対策などに力を入れており、管理をしっかりしようとする姿勢が結果として機能制限を生んでいるのかもしれない。

ただ、締め付けにともなって、少なからぬアプリ開発者がサードパーティクライアントのサービス継続を諦めており、今回のできごとでさらに加速するかもしれない。

そうだとすれば残念な事態である。かつては Twitter もサードパーティクライアントを歓迎し、一緒に成長してきた。

生まれたばかりの Twitter の使い勝手は必ずしもよくなかったが、サードパーティクライアントがそれを補う形でさまざまに便利な機能を作り出し、Twitter 自体も取り入れて来たのだ。「リツイート」「ミュート」などの便利な機能はもともとサードパーティクライアントが先に導入し、あとから本家 Twitter が取り込んだものだ。だから普通に Twitter を使っている人も、実は知らず知らずサードパーティクライアントの創意や工夫の恩恵にあずかっていると言える。

今後も Twitter がサードパーティクライアントと共存共栄できるよう、事態が早期に解決するよう望みたい。