東芝と東芝ソリューションは、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が行う「フランス・リヨン再開発地域におけるスマートコミュニティ実証事業」の一環として、住宅内エネルギー監視システムとコミュニティ管理システム(CMS)の実証を開始した。

東芝、リヨン市で住宅内エネルギー監視システムとコミュニティ管理システムの実証を開始
実証事業のイメージ

同実証では、リヨン市再開発地域内の公営住宅施設で、分電盤/水道メーター/ガスメーターに計測ユニットを設置し、宅内の電気/水/ガスの使用データを測定する。各家庭に配布するタブレット端末に、家庭全体の電気/水/ガスの使用情報や各家電機器の消費電力を表示するほか、省エネルギーのアドバイスを提供することで、住民の環境に対する意識を高めて省エネ行動を促し、その効果を検証する。

住宅内エネルギー監視システムのイメージ
住宅内エネルギー監視システムのイメージ

また、昨年10月から運用している、太陽光を活用した電気自動車のカーシェアリングシステムや住宅内エネルギーモニタリングシステムの情報をとりまとめ、実証地域全体のエネルギー利用状況を可視化することでスマートコミュニティ化をサポートする CMS の運用も開始した。CMS を活用した地域のエネルギー利用状況の分析が、都市計画や政策の検討に活用できることを検証していくという。

コミュニティ管理システムのイメージ
コミュニティ管理システムのイメージ

同実証事業は、EU 加盟国が目標に掲げている「EU 環境施策20-20-20」の5年前倒しとプロジェクト対象エリアのゼロエミッション化を目指している。

東芝グループは、同実証事業で得られた成果を活用し、今後も各国政府や自治体と連携した地域ソリューションをグローバルに展開していくという。