
「Hybrx」は、“Androidブック”とも呼べるノートPC。Android向けの豊富なアプリを使用できるだけでなく、Windowsパソコンに近いインターフェイスと生産性、そして驚異的な低価格を提供する。

「Hybrx」で稼働しているOSは、Androidベースの「Remix OS 2.0」。Androidアプリに対する高い互換性を保ちつつ、Windowsに近い操作性を持っている。例えば、Windowsのように複数のアプリを同時に開き、画面上に並べて使用することが可能だ。アプリのウィンドウサイズをマウスで自由に変更したり、タスクバーをマウスでクリックしてアプリの切り替えを実行したりといった操作にも対応する。

Androidアプリのアイコンが並ぶ
マウスの“右クリック”にも対応。例えば表計算アプリを開き、文字列をマウスで選択して右クリックで“コピー”。これをワープロアプリにペースト可能だ。

ファイルマネージャが付属しているのも、「Remix OS 2.0」の特徴。Windows同様に、ファイルを“ドラッグ&ドロップ”で移動できる。

ドラッグ&ドロップでファイルを移動できる
これらのWindowsライクな機能によって生産性を高めつつ、使い慣れていて安価な(あるいは無料の)Androidアプリを利用できるのが、「Remix OS 2.0」を搭載した「Hybrx」の最大の特徴と言えるだろう。

価格が安いのも「Hybrx」のメリットの1つ。1GB RAMと16GBフラッシュドライブの搭載されたバージョンが138ドル程度で、2GB RAMと32GBフラッシュドライブの用意されたバージョンが178ドル程度で販売される予定だ。
サイズは、横29.5x縦19.8x厚さ1.8センチで重さ1.08キロと、デザインを含めMacBookを意識したパッケージング。MacBookをiPhoneやiPad、そしてiPodの“母艦”として使用する人はいまもそれなりにいると思われるが、「Hybrx」もAndroidデバイスの母艦として利用すると、便利かもしれない。

開発したのは米国テキサス州に本拠を置くAzpen Innovation。同社は現在、「Hybrx」の国際的なプロモーションを兼ねて、クラウドファンディングサイトkickstarterで出資者募集のキャンペーンを実施中。本稿執筆時点では、1GB RAM&16GBフラッシュ版が69ドル、2GB RAM&32GBフラッシュ版が89ドルで入手可能だ。出荷は2016年9月に予定されている。

なお、Remix OSは、Google Playで提供されるアプリの多くに互換性があるが、すべてに対応しているわけではなく、一部動作しないアプリもある。購入する際には、利用したいアプリがRemix OSで動作するか、事前調査されることをおススメする。