
ディスプレイを省くことで低価格を実現したデバイス。Pentaformがサーベイを実施したところ、一般家庭の多くにはすでにディスプレイがあるとわかったそう。この調査結果をもとに、ディスプレイなしの製品をデザインすることを決定したそうです。

安価なPCには様々なタイプがありますが、それらと「Abacus」との違いはデザインがすっきりとしていること。UMPCを含むちょっと変わったデバイスが好きという人たちを魅了するルックスが与えられています。

製品全体は左側にCPUやメモリー、ストレージが組み込まれたコンピューター部で、右側がキーボード&トラックパッドが装備された入力部という構成。コンピューター部に用意されたUSB Type-Cポートに電力を供給することで、「Abacus」がコンピューターとして機能します。低電力設計でスマートフォン用のモバイルバッテリーでも十分に稼働するのだとか。


ディスプレイとの接続ではコンピューター部に取り付けられたHDMIポートを使用します。HDMIポート付きのテレビも「Abacus」のモニターとして利用可能。テレビをモニターとして使用するときにはコンピューター部と入力部を分離して、入力部だけを持ち、ソファに座って操作できます。


ポートとしてはその他、USB Type-Aポートx3、3.5mmオーディオジャック、LANポート、MicroSDスロットなどが用意されています。


ちょっと変わったデバイスマニアとして残念なのは仕様で、低価格&低電力を実現するためCPUにはIntel Z8350が採用されています。筆者の自宅にはこのCPUが搭載されたマシンがまだあるので先ほど数年ぶりに電源を入れてみたのですが、Kindleアプリの起動に1分以上かかり驚きました。
CPUにはちょっとびっくりですが、メモリーやストレージ容量はそれなり。「Abacus」には仕様が異なる3つのタイプ「Basic」「Plus」「X」が用意されていて、「Basic」はメモリーが2GBでストレージが32GB、「Plus」はメモリー4GBでストレージ64GB、「X」はメモリー8GBでストレージ128GBという設定になっています。
「Abacus」にはWindows 10をインストールできるのですが、この場合にはメモリー8GBを積んだ「X」以外は厳しそう。WindowsではなくLinuxなどをインストールするのであれば、他のタイプも実用になりそうです。ちなみに「Abacus」を入手するためのKickstarterでの出資金額は「Basic」が149.99ドル、「Plus」が199.99ドル。「X」が249.99ドルとなっています。

「Abacus」の詳細についてはKickstarterサイト内のプロジェクトページ「Abacus by Pentaform: Full Computer within a Keyboard.」で確認してください。
